『SHERLOCK』(2010-)のモリアーティ役で知られるアンドリュー・スコットが主演を務めるリミテッド・シリーズ「Ripley(原題)」が、ShowtimeからNetflixに移籍される、と米Deadlineが報じている。
本作は『見知らぬ乗客』(1951)や『キャロル』(2015)の米作家パトリシア・ハイスミスの『トム・リプリー』シリーズを原作としたTVシリーズで、「ザ・ナイト・オブ」(2016)のスティーヴン・ザイリアンが全8話の監督・脚本を務める。
またザイリアンはギャレット・バッシュ、ガイモン・キャサディ、ベンジャミン・フォークナー、シャロン・レヴィ、フィリップ・キールらとともに製作総指揮も担当する予定だ。
Deadlineによると、ShowtimeとNetflixは合意にはまだ至っていないが、Netflixはいくつかのフッテージを確認した後、先行してプロジェクトを購入したという。
「Ripley」はもともと2023年末から24年初頭にShowtimeでリリースされる予定で制作が進められていたが、2023年1月31日にShowtimeとParamount+が統合することが発表され、統合に伴うコンテンツの整理のため移籍となる見込みだ。
『太陽がいっぱい』『贋作』『アメリカの友人』『リプリーをまねた少年』『死者と踊るリプリー』からなる『トム・リプリー』シリーズだが、第1シーズンの「Ripley」では、主に『太陽がいっぱい』を下敷きに映像化される。
1960年代初頭のニューヨークを舞台に、貧しいアメリカ人青年トム・リプリーは、大富豪のグリーンリーフに気に入られ、彼の息子のディッキーをイタリアから連れ戻すように依頼される。イタリアに渡ったリプリーはディッキーと出会うが、金にものを言わせ遊び呆けるディッキーに嫉妬を覚え、殺害したのち彼に成りすます計画を立てるという物語だ。
アンドリュー・スコットがトム・リプリー役を演じるほか、ディッキー・グリーンリーフ役をジョニー・フリン、ディッキーの恋人マージ・シャーウッドをダコタ・ファニングが演じる。
『太陽がいっぱい』は、これまでも1960年に製作されたアラン・ドロン主演の映画やマット・デイモン&ジュード・ロウ共演で話題を集めた『リプリー』(1999)など度々映像化されている。
TVシリーズでは、どのような描かれ方をするのかにも注目だ。