『ガタカ』(1997)「ムーンナイト」(2022)のイーサン・ホークが監督を務める『Wildcat(原題)』の撮影が開始された、と米Varietyが報じている。
『Wildcat(原題)』は、アメリカ南部出身の作家フラナリー・オコナーの半生を描いた作品で、紅斑性狼瘡という難病に冒されながらもデビュー作の出版のため奮闘する姿を追った作品になる。
オコナーは39年という短い生涯のなかで、出身のアメリカ南部を舞台に、キリスト教精神を下敷きに人間の奥底にある醜さと希望を描いた小説を数多く生み出し、今なお人々に親しまれている作家のひとりだ。
代表作に、短篇集『善人はなかなかいない』、『すべて上昇するものは一点に集まる』、長編小説『賢い血』などがある。
フラナリー・オコナー役を演じるのは「ストレンジャー・シングス 未知の世界」(2016-)のロビン役で知られるマヤ・ホーク。
実の父であるイーサンとは、過去にリミテッドシリーズ「The Good Lord Bird(原題)」(2020)で俳優として共演したが、監督・俳優としてコラボするのは本作が初となる。
マヤのほか、ローラ・リニー(「オザークへようこそ」)、フィリップ・エッティンガー(『魂のゆくえ』)、ラファエル・カザル(『ブラインドスポッティング』)、クーパー・ホフマン(『リコリス・ピザ』)、スティーヴ・ザーン(「ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾートホテル」)、ウィラ・フィッツジェラルド(「ジェック・リーチャー -正義のアウトロー-」)、アレッサンドロ・ニヴォラ(『ソプラノズ ニューアークに舞い降りたマフィアたち』)、ヴィンセント・ドノフリオ(『フルメタル・ジャケット』)らが脇を固まる。
撮影は1月10日からケンタッキー州のルイビルで行われており、イーサンは監督・製作のほか、シェルビー・ゲインズとともに脚本も担当しているという。
イーサンは本作に対し、「マヤ(・ホーク)は、この作品を実現させるために何年も努力してきました。そして新しい世代の映画ファンに、フラナリー・オコナーというひとりの偉人を伝えられる機会を得たことに感謝しています。彼女の作品は、すべてのアーティストにとって重要となる創造性と信仰の交差、そしてイマジネーションと現実の掴み得ない関係といったテーマを探求したものだと言えます」とコメントした。
『ブラック・フォン』(2021)『ノースマン 導かれし復讐者』(2022)など話題作に立て続けに出演する傍ら『シーモアさんと、大人のための人生入門』(2014)など監督としても活躍するイーサン・ホーク。
娘マヤとともに、フラナリー・オコナーをどのように描くのか注目だ。